その他
「コンタクトレンズって、どんなものなの?」「仕組みやメリットを知りたい!」そう興味をお持ちの方は、きっと多いことでしょう。
確かに、コンタクトレンズは装着しても顔のイメージが変わらない上に、視野が広く激しい動きでも外れないことから、近年では女子を中心に人気があります。
この記事では、コンタクトレンズの仕組みをはじめ、それぞれの種類とメリットについて詳しく解説します。
コンタクトレンズとは、黒目に直接のせて視力を矯正する医療機器のことです。
コンタクト(contact)とは英語の「接触」という言葉で、眼球に触れて着用するレンズを意味します。
度なしも含め、コンタクトレンズは間違った方法で使用すると人の生命や健康に重大な影響を及ぼす恐れがあることから、2005年の薬事法の改正で「高度管理医療機器」に指定されました。
実際に、コンタクトレンズの取り扱いを誤ったりお手入れをサボったりすると、眼病にかかってしまう恐れがあります。
コンタクトレンズのユーザーは、正しい知識をもって使用することが求められるのです。
コンタクトレンズは、角膜に入ってくる光の屈折を補正することで視力を矯正しています。
目は通常、角膜から入る光をレンズ状の水晶体によって屈折させ、目の奥にある網膜で焦点を合わせています。
この網膜が脳に情報を伝達することによって、私たちは目の前にあるモノを認識できるのです。
この光の屈折に異常があり、焦点が網膜に合わなくなると視力は悪化します。
例えば「近視」は、眼球が前後に間延びして、焦点が網膜の手前で結ばれてしまうもの。
反対に、焦点が網膜の後ろにズレるのは、水晶体の調節機能が衰えて起きる「遠視」です。
コンタクトレンズは、近視や遠視になった目に直接つけることで、光が屈折する位置を調節し、網膜の上できちんと焦点を結ぶようにするための医療機器となります。
次に、メガネと比較したコンタクトレンズのメリットについて、解説します。
1つ目のメリットは、コンタクトレンズをつけた目は視野が広く、曇らないことです。
コンタクトレンズは目に直接つけるため、裸眼と同じような視野を得られます。
メガネも視力を矯正できるツールですが、目とレンズの間に距離があるため、どうしても裸眼と比べて視野が狭くなってしまいます。
また、熱々のラーメンを食べる時や冬場に寒い外から暖かな場所に入る際、メガネだとレンズが曇ってしまうことがありますが、コンタクトレンズはどんなシチュエーションでも曇りません。
このように、裸眼と同じように過ごせるのがコンタクトレンズの強みです。
2つ目のメリットは、激しい動きでもレンズがズレたり外れたりしないことです。
目に直接つけているコンタクトレンズは、眼球にぴったりと密着しています。
対してメガネは、走ったり飛び跳ねたりすると簡単にズレてしまいます。
また、フレームがボールや相手にぶつかると外れてしまい、壊れてしまうリスクも。
外れたメガネが自分の顔や相手に当たり、お互いが怪我してしまうケースも考えられます。
コンタクトレンズはこれらのリスクが全くないため、特にスポーツする方に向いています。
ここからは、大きく分けて2つある、コンタクトレンズの種類について見ていきましょう。
ハードコンタクトレンズとは、水分を含まない硬めの素材で作られているレンズのことです。
一般的なレンズの寿命は2~3年で、長く使えるという特徴があります。
また、目に必要な酸素を取り入れやすく、レンズは黒目より小さめです。
一方で、装着すると目に違和感が出やすく、慣れるのに時間がかかるという点がデメリット。
取り扱いが難しいため、ハードコンタクトレンズは初心者には不向きです。
ソフトコンタクトレンズとは、水分を吸収しやすく柔らかな素材で作られたレンズのことです。
基本的にレンズは使い捨てで、使用期限によっていくつかのタイプがあります。
黒目より大きめのソフトコンタクトレンズは柔らかく、目に馴染みやすいのが特徴です。
装着しても目に違和感が出ることは少なく、取り扱いが比較的容易ですので、コンタクトレンズ初心者でも使いやすいでしょう。
デメリットとしては、ハードコンタクトレンズと比べて酸素透過率が低く、寿命も短いこと。
しかし、定期的にレンズを取り替えるのは眼病予防にもつながりますし、最近では酸素透過率が高いソフトコンタクトレンズも登場しています。
使い捨てのソフトコンタクトレンズには、使用期限別にいくつかのタイプがあります。
また近年では、オシャレ目的のカラーコンタクトレンズ(カラコン)も人気です。
使い捨てのソフトコンタクトレンズには、使用期限によって主に3つのタイプに分類されます。
「1DAY(ワンデー)タイプ」は、1日で使い捨てるレンズです。お手入れは不要ですが、毎日取り替えるためコストは高くつきます。
「2WEEK(ツーウィーク)タイプ」は、開封後14日まで使用できるレンズです。お手入れが必要ですが、長く使えるため費用は低く抑えられます。
「1MONTH(ワンマンス)タイプ」は、開封後30日まで使用できるレンズです。2WEEKタイプよりさらにコストを安くできます。
注意点としては、2WEEKタイプも1MONTHタイプも、仮に使用しない日があっても、開封してからそれぞれの使用期限が経ったレンズは使用できなくなること。
使用期限が過ぎたレンズは状態が悪く、目にキズや眼病を引き起こしてしまうリスクがありますので、必ず新しいレンズに交換しましょう。
ソフトコンタクトレンズには、オシャレ目的で作られたカラーコンタクトレンズ(カラコン)というものもあります。
カラコンのレンズの周囲には着色部分があり、カラーが黒目に重なることで目元をトーンアップしたり大きく見せたりできる仕組みです。
中央の瞳孔部分には着色されていないため、視界の色が変わってしまうことはありません。
視力を悪化させることもなく、通常のクリアコンタクトレンズと同じように使えます。
オシャレ目的で販売されるカラコンには、度が入ったレンズはもちろん、視力が良い人向けの「度なしレンズ」もあるのが特徴で、女子を中心に高い人気があります。
コンタクトレンズを初めて購入する方は、事前に眼科を受診しましょう。
自分に合っていないレンズをつけることは、さまざまなリスクがあるからです。
目の状態は一人ひとり異なり、近視・遠視の度数や眼球の曲がり具合を表す「BC(ベースカーブ)」などを計測した上で、その人に合ったコンタクトレンズをつける必要があります。
自己判断でレンズを決めてしまうと、目だけではなく、全身に悪影響を及ぼしかねません。
また、眼科ではコンタクトレンズの装着方法やお手入れについてレクチャーしてもらえますので、初めての方も安心です。
以上のことから、初めてコンタクトレンズを買う時は、眼科の受診をおすすめします。
なお、眼科の受診には健康保険証と3,000円前後の費用が必要です。
今回は、コンタクトレンズの仕組みや、それぞれの種類とメリットについて解説しました。
目に直接つけるコンタクトレンズは、近視や遠視の視力を矯正する医療機器です。
視野が広く曇らない上に激しい動きでもレンズが外れないことから、人気を集めています。
種類は大きく分けて、ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの2つです。
初めてコンタクトレンズをつける方は、事前に眼科を受診しましょう。
この記事を参考に、あなたもぜひ気軽にコンタクトレンズを試してみてくださいね。